HOME 実績・事例診断コンテンツ制作(ビジネスマッチングプラットフォーム)

06 / コンテンツ制作支援

商談のフックとしての診断コンテンツを設計。
利用者である営業担当のリテラシーに合わせ実用性のある資料を制作。

ビジネスマッチングプラットフォームで使われる、企業向けの課題診断コンテンツを制作しました。設問の中身と評価の考え方を組み立て、実際に現場で使う人が説明できる形まで整えています。

業種ビジネスマッチングプラットフォーム運営期間2022年6月〜2023年4月(約11ヶ月)担当診断の企画・カテゴリー設計・設問設計・原稿制作
課題

各領域の診断コンテンツを、自社でもソリューション企業でも作れない

1「何を課題と呼ぶか」を定義するところから設計
2概念の定義から設問・カテゴリーを組み立て
3使う人(営業担当)が説明できる形まで削る
成果7件

5領域の診断コンテンツを制作し、リリース計画に沿って提供

数字で見る

7件制作した診断コンテンツ
5領域対応した業務領域
約11ヶ月プロジェクト期間

対応領域は、マーケティング/インサイドセールス/フィールドセールス/カスタマーサクセス/DXの5つです。

背景と課題

どんなプラットフォームだったか

クライアントは銀行です。新規事業として、課題を抱えた企業と、その解決策を持つソリューション企業を引き合わせるビジネスマッチングプラットフォームを立ち上げました。両者の縁組みが増えるほど成り立つ、二面型の事業です。

企業側にあたるのは銀行の既存取引先で、その多くは自社の課題を明確には自覚していません。そこで担当の営業がプラットフォームを持ち込みます。診断コンテンツはその入口にあたり、営業担当が取引先の目の前でヒアリングしながら回答を入力し、示された結果をもとに最適なソリューションを提示する、という使われ方をします。

営業担当が取引先を訪問目の前で診断に回答を入力結果を提示課題に合うソリューションを提案提供企業とマッチング

コンテンツを作れる人がいなかった

プラットフォームを機能させるには、各領域の診断コンテンツを揃える必要があります。ところが、これを用意できる相手がいませんでした。

運営者である銀行自身は、マーケティングやセールスといった各業務領域の専門家という立場にはありません。これらの領域が対象に選ばれた理由は、多くの企業がそこに課題を抱えているからです。

登録しているソリューション企業のほうは、それぞれ守備範囲が限られています。マーケティングだけ、インサイドセールスだけ、という形です。複数の領域をカバーできる企業はあっても、全領域を賄える相手はいませんでした。

リリース計画の中に組み込まれた制作物

プラットフォームは、まず一部の支店で試験運用を始め、その後に全国の支店へ向けて本公開するという手順でリリースが進んでいました。診断コンテンツの制作は、その進行スケジュールの中に組み込まれた要素のひとつです。

やったこと

1. 与えられた枠に、中身を入れる

クライアントから示されたのは、「この領域で診断コンテンツを作ってほしい」という粒度の要件と、診断の枠組みでした。枠組みとは、カテゴリーをいくつ立てるか、それぞれ何問にするか、選択肢はどの程度に抑えるか、そしてそれらを変数として計算し、合計点から充足の度合いを判定する、という仕様です。

私が担ったのは、その枠に入れる中身のすべてです。カテゴリーをどう分けるか。どんな設問を立てるか。そしてどういう点に困りごとがあれば、それを課題と見なすのか。診断とは、この課題の定義を形にしたものだと言えます。

2. 概念の定義から組み立てる

たとえばDX領域の診断では、「攻めのDX」という言葉を定義するところから始めました。売上・利益の拡大に関連する業務を、デジタルツールによって活性化・効率化させること。そう定義したうえで、診断の全体を組み立てています。

定義が決まると、見るべき領域が決まります。

新規顧客の獲得既存顧客の育成新規事業立ち上げ・商品開発人材育成・組織改革業務効率化・情報連携

設問の選択肢には「取り組んでいる」「取り組んでいるが、不十分だと感じている」「まったく取り組んでいない」といった段階を置きました。中間の選択肢があることで、漠然とした感覚が回答として形を持ちます。

結果画面は、スコアとレーダーチャートで現在地を示したうえで、その状態が続くと何が起こるのか、目指すべき姿はどこか、そこへ向かう手順は何か、という順に展開しています。最後は領域ごとの課題として提示し、詳しいソリューションを持つ企業へ相談するという行動につなげました。

3. 使う人が説明できる形まで削る

この診断は、形式としては利用者自身が回答するものです。ただし実際の使われ方は違いました。営業担当がタブレットなどに映しながら、顧客企業の目の前で一問ずつ回答を入力していく、デモンストレーションに近い形で使われます。

つまり、営業担当自身が内容を理解でき、顧客にきちんと説明できることが条件になります。ところが最初のバージョンは設問数が多く、説明する側の負荷が大きくなっていました。そこで設問を絞った簡易版を用意しています。

判断の根拠は、このコンテンツの目的にありました。目的は新しい商談を生むことです。だとすれば、診断の精度を上げることよりも、手早く診断して「こういう課題がありますね、詳しいソリューションを持つ企業をご紹介します」と運べるほうが目的に適います。精度をあえて落とす判断でした。

4. 先方の計画と作業量をすり合わせる

納期は、クライアントのリリーススケジュールから逆算して提示されます。基本は発注から2週間程度でした。ただしその日程は、こちらの作業量を必ずしも織り込んだものではありません。

そのため都度、どこまでなら出せるかを相談しながら進めました。現実的に可能なラインを引いたうえで受け、五月雨での納品も交えています。実際に守れる計画へ落としたうえで引き受ける、という進め方です。

5. 制作数は、仕上がりを見ながら増えていく

7件という数は、進めるなかで積み上がったものです。まず1件を作り、2件、3件と続けるうちに、仕上がりを見た先方が必要な数を判断し、順次発注する形で増えていきました。

実際の成果物

掲載している画像は、当時の資料をもとにAIで再現したイメージです。守秘義務等の事情により、実際の資料とは異なります。

診断リスト画面

診断の概要と所要時間を示し、企業情報を入力して開始する画面です。診断の趣旨をここで説明しています。

設問画面

領域ごとに設問が並びます。選択肢に中間の段階を置くことで、漠然とした手応えを回答として拾えるようにしました。

診断結果(スコア表示)

5領域それぞれの状態を図で示し、総合スコアと講評を添えています。あわせて、その状態が続いた場合に起こる問題も提示しました。

目指すべき姿と活用ツールの例

領域別に、どんなツールやサービスがあり、それで何ができるのかを一覧にしています。

改善の手順と領域別の課題

何から手をつければよいかを順に示し、最後は領域ごとの課題として提示します。ここから、詳しいソリューションを持つ企業への相談につなげました。

結果

5つの領域にわたる診断コンテンツ7件を制作し、簡易版などのマイナーチェンジ版もあわせて用意しました。プラットフォームのリリース計画に沿って納品し、試験運用から全国展開へ進む過程で使われています。

診断コンテンツを起点とした引き合いが発生していることは、定例のミーティングでクライアントから展開状況として共有されていました。

いまのサービスとのつながり

この案件で私が担ったのは、設問という形をとった「何を課題と呼ぶか」の定義でした。どういう状態にある企業を、課題を抱えていると見なすのか。それが決まってはじめて、設問もカテゴリーも配点も決まります。

そしてもうひとつ、完成したものを使う人が説明できる形まで削りました。より精度の高い診断を作ることはできたはずです。ただ、それでは営業担当が現場で扱えません。使われないコンテンツは商談を生まないので、目的に照らせば価値が生まれません。だから設問を減らしました。

アウトプットの価値は、作り手から見た完成度よりも、使い手が実際に使えるかどうかで決まります。ナラティブ構築サービスでお渡しする6点のアウトプットも、同じ考え方で設計しています。その会社の方や、その会社が使うAIが、読んだあとすぐ手を動かせる形にしておく。そこまで整えて、はじめて成果物が使われます。

言葉にできていないものが、社内にありませんか

まずは状況をお聞かせください。無料でご相談いただけます。

無料相談を申し込む